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「天声人語」から

「わたし」という詩がある。
お父さんがお母さんとけっこんしてわたしが生まれた。
お母さんがほかの人とけっこんしてたら、わたしはどうなっていたのだろう。
作者は川崎市の大平悦子さん(当時小2)

もう20代と思われる悦子さんが知る通り、答えは「いなかったよ」だ。
奇跡の出会いがもたらす、誰とも違う命。6年生ともなればその重さを知らぬはずはない。
より重いつらさとは、どんなものだろう。

群馬県桐生市の女児が、編みかけのマフラーを使って自宅で命を絶った。
2年前、お父さんの転勤で愛知県からやって来た少女。
友達も出来たが5年の途中から「汚い」などと疎まれ、仲間外れが始まる。

仲良し同士が集まる給食の時間、彼女は一人になった。
班替えをしても一人。そっと肩を抱く級友は現れなかった。体調を崩し休みがちになったが
学校側はいじめとまでは考えなかった。

少し前に描いた漫画が見つかった。題は「やっぱり{友達}っていいな!」。
転向した女子が温かく迎えられる絵は、見果てぬ夢であろう。
体の内側を冷たい粘液が垂れ伝うような、深い孤独。
12歳の「わたし」に死を選ばせた絶望を思う。

最期に巻いたマフラーは、南国出身のお母さんに贈るはずだった。
その人が発見者となる。ここ数日の寒波にはどのみち間に合わなくても、
小さな胸を吹き抜けた木枯らしへの策はなかったのか。
すべての教師は彼女に代わり、いじめ追放の手引書を編みあげてほしい。

acf3af0c.jpg 今朝机上に届いたオレンジのリボン。

「このオレンジリボンは、児童館で母親クラブの
皆さんが、

”児童虐待のない希望にあふれた明るい未来”

への願いを込めて作りました。
バッグや衣服などに着けていただき、
児童虐待の防止、早期発見のために
地域の子育て中の親子への温かい
見守りにご協力ください。
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